そのホームページ、お客さまはスマホで見ています。——パソコンでは気づきにくい五つのこと
お店のホームページの出来を最後に確かめたのは、どんな画面の上でしたか。作った人の机にある大きなパソコンか、納品のときに制作会社が見せてくれた会議室のモニター——そんな方が多いのではないでしょうか。
でも、お客さまがそのページを開くのは、電車の中や、駐車場に停めた車の中。片手に持ったスマホを、親指一本で動かしている場面です。同じページでも、見え方はまるで違います。
スマホの画面で、起きていること
スマホの画面は、パソコンよりずっと狭い。そこで起きやすいのは、こんなことです。
- 最初の画面に、何屋か書いていない——大きな写真だけが画面いっぱいに出て、店名も業種も、指で下に送らないと出てこない。急いでいる人は、そこまで見ずに閉じてしまいます。
- 文字が小さくて、指で広げないと読めない——パソコン用に作られたページが、そのまま縮んで表示されると、こうなります。営業時間や住所を読むたびに、拡大と移動の繰り返し。
- 電話番号や住所が、ただの文字になっている——番号が文字で書いてあるだけだと、スマホによっては、触れても電話につながりません。住所も同じで、触れても地図が開かない。お客さまは番号を覚えて、電話のアプリを開いて、打ち直します。その途中で、やめてしまう人もいます。
- メニューや料金表が、紙の写真——料理や店内の写真は、あって困りません。困るのは、印刷物を撮った写真です。スマホでは字が読めない大きさになり、広げれば今度は、一行ずつ指で追うことになる。結局、読んでもらえません。
- 開くのに時間がかかる——大きな写真を何枚も載せたページは、店の外の電波では待たされることがあります。お店のWi-Fiで見ていると、この待ち時間には気づけません。
Googleも、スマホの画面で見ています
もう一つ、見えないところの話。Googleは、お店のページを検索に載せるとき、パソコン版ではなく、スマホで見たときの中身を読み取っています。スマホで開いて出てこない情報は、Googleにも無いのと同じ。開くのが遅いことも、評価の材料に入ります。スマホで具合の悪いページは、お客さまに閉じられるだけでなく、探してもらう場面でも損をしていることがあります。
五分でできる、自分のお店の点検
やることは簡単です。お店のWi-Fiを切って、自分のスマホで、自分のお店のページを開いてください。そのうえで、この五つを、上の順番どおりに見ます。
- 最初の画面だけで、何のお店で、どこの町にあるかが分かりますか。
- 指で広げずに、営業時間と住所が読めますか。
- 電話番号に触れると、電話がかかりますか。住所に触れると、地図は開きますか。
- メニューや料金は、文字として読めますか。それとも写真ですか。
- 一度閉じて、もう一度開いてみてください。文字が読めるようになるまで、「待たされた」と感じましたか。
できれば、そのページを一度も開いたことのないスマホでも。一度開いたページはスマホが覚えていて、二回目からは速く出るので、自分のスマホだけでは、初めてのお客さまの待ち時間が分かりません。見慣れた画面の癖も、見落とします。家族や常連さんに、頼んでみてください。
直すのに、作り直しは要らないことも多い
五つのうち、電話番号に触れれば電話がかかるようにすること、紙の写真を文字に置き換えること、最初の画面に店名と業種を足すこと——このあたりは、いまのページを大きく変えずに直せることが多いです。写真を軽くするだけでも、待ち時間はぐっと縮みます。
一方で、二つめの「文字が小さくて、広げないと読めない」だけは、少し性質が違います。パソコン用に作られた土台を、スマホ用に組み直す話になるからです。スマホが今ほど当たり前でなかった頃に作られたページは、たいていここでつまずきます。この場合は、部分修正を重ねるより、作り直したほうが結局は早いことが多いです。どちらに当たるかは、上の点検をすれば、だいたい見当がつきます。
もし作り直しを頼むことになったら、「スマホの画面から先に作ってください」と一言伝えてみてください。お客さまが見る画面から、作ることになります。
今日、一度でいいので、Wi-Fiを切って開いてみてください。五つのうち、いくつ引っかかりましたか。