この記事は、毎週火曜の朝に、自動で出ています。
種明かしから始めます。いまあなたが読んでいるこの記事は、わたしが今朝、手でボタンを押して公開したものではありません。何週間か前に書き上げて、「9月8日の朝に出す」と日付だけ付けて、あとは機械に任せました。このコラムが火曜の朝に出るのは、わたしが火曜の朝にまめな人間だからではなく、そういう仕組みが動いているからです。
仕組みは、拍子抜けするほど単純
やっていることは三つだけです。書き溜める。日付を付ける。あとは、期日の来たものだけを機械が毎朝出す。
凝った道具の話ではありません。大事なのは道具ではなく、「書く」と「出す」を分けたことです。書くのは、調子のいい日にまとめてやる。出すのは、機械が毎朝きっちりやる。人間は波のある生き物で、機械は波のない道具です。波のある仕事と波のない仕事を分けて、それぞれ向いているほうへ渡しただけ、とも言えます。
自動化していいのは、「決まったこと」だけ
誤解のないように書いておくと、この仕組みが決めているのは「いつ出すか」だけです。何を書くかを決め、言葉を選び、最後に責任を持つのはわたし。ここは譲りません。自動化に向くのは、判断の要らない「決まった作業」だけです。
決まった時刻に、決まった場所へ、決まった形式で出す——これは機械の仕事。何を書くか、どう書くか——これは人の仕事。この線引きを間違えると、自動化は手抜きの道具になります。線引きを守れば、人の時間を「人にしかできないこと」へ返してくれる道具になります。
あなたのお店の「毎週の決まりごと」は何ですか
コラムの予約公開は、うちの店の一例にすぎません。同じ骨格の仕事は、どのお店にもあります。
- 毎週・毎月、同じ日にやっている事務。請求書の発行。シフト表の配布。月次の報告。「決まった日に、決まった形で」の作業は、コラムの予約公開とまったく同じ骨格です。
- 同じ文面を、毎回手で送っているお知らせ。予約の前日確認。ご来店のお礼。締め日のご案内。文面が決まっているなら、送る作業は人でなくてもいい。
- 「忘れそうで怖い」から気を張っている仕事。自動化のいちばんの効き目は、実は時短ではなく、忘れる心配から自由になることだったりします。
火曜の朝は、机にいない
この記事が出た火曜の朝、わたしはたぶん別の仕事をしています。それでも記事は出るし、お知らせは届く。そういう「自分がいなくても回る部分」を少しずつ増やしていくのが、小さな所帯の生き残り方だと思っています。
あなたの毎週の決まりごとを、ひとつでいいので思い浮かべてみてください。それは本当に、人がやる仕事ですか。