Journal — 業務効率化
そのエクセル、限界のサインが出ていませんか。——3つの兆候と、捨てない工夫
先に、はっきり言います。エクセルは、偉大な道具です。
何十年も、日本中の会社を支えてきました。あなたの会社の在庫表も、シフト表も、請求の集計も、エクセルが守ってきたはずです。だからこの記事は、エクセルの悪口ではありません。
ただ——偉大な道具にも、「一人で背負える限界」があります。今日は、その限界のサインと、エクセルを捨てずに乗り切る工夫の話です。
限界のサインは、この3つ
- 同じ数字を、2回以上打っている。紙のメモからエクセルへ。エクセルから請求書へ。同じ数字を人の手で写すたび、時間が消え、写し間違いの危険が増えます。月末の「あれ、合わない」の正体は、たいていこれです。
- 「最新版はどれ?」と聞いたことがある。「在庫表_最新.xlsx」「在庫表_最新(2).xlsx」「在庫表_7月_修正版.xlsx」——心当たりはありませんか。ファイルが分身しはじめたら、それは道具が悲鳴を上げているサインです。
- 作った本人しか、直せないファイルがある。複雑な計算式が入った「秘伝のエクセル」。作った方が休んだ日、誰も触れない。その方が辞めたら、誰も分からない。これがいちばん静かで、いちばん怖いサインです。
1つでも当てはまったら、限界は近いかもしれません。でも、あわてて「脱エクセル」と叫ぶ必要はありません。
エクセルは、捨てなくていい
よくある売り文句は「エクセルをやめて、うちのシステムへ」。わたしは、そうは考えません。長年かけて育てたエクセルには、御社のやり方そのものが詰まっています。捨てるのは、もったいない。
現実的なのは、引っ越しではなく「分担」です。エクセルが苦手なところだけ、小さな仕組みに手伝ってもらう。
たとえば——現場の入力だけ、スマホのボタンにする。在庫の出し入れは現場がボタンひとつで記録して、集計はいままで通りエクセルに流し込む。出退勤も、打刻はボタンで、月末の計算だけ自動に。入口の手間とミスが消えて、使い慣れた景色はそのまま残ります。
当スタジオの「動くサンプル」に、まさにこの形の見本があります。エクセルの在庫表をそのままクラウドにした受発注・在庫の見本と、ボタンひとつで打刻する出退勤の見本。その場で触れるので、「分担」がどういうことか、指先で分かります。
「うちのエクセル、どうだろう」と思ったら
サインが1つなら、まだエクセルだけで戦えるかもしれません。3つ全部なら、そろそろ分担のしどきです。
判断に迷ったら、いまのエクセルの画面を見せていただくだけでも構いません。それで足りているなら、正直に「そのままで大丈夫です」とお伝えします。